はじめに
「今度一緒に矢島カップ出ません?」
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飲み友達・・・もといtwitterで知り合ったチャリ仲間のパンさんから誘っていただき、7月30日に秋田県由利本荘市で開催された第36回矢島カップMt.鳥海バイシクルクラシックに参加しました。苦しくも楽しく、悲しくも嬉しく、多くの方々に支えていただいた最高の大会でした。大会後、なかなか気持ちの整理がつかず約1か月遅れのレースレポートになってしまいましたが最後までおつきあいいただけると幸いです。
第1の苦難
自分にとっては過去最遠方の遠征。気合の入り方は相当なもので、エントリーを決めた直後からTrainerRoadを再開し入念に準備を整えてパフォーマンスは2021年の富士ヒルでゴールドリングを獲ったときに匹敵するぐらいまでに仕上げたつもりだった。
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なのに、レース直前に通勤中に後ろから突っ込まれて落車。人馬ともに損傷し、レース前の大事な2週間を機材の修理と身体の治療に費やすことになってしまった。機材は間に合ったけど左手首と脇腹に痛みが残る中での矢島カップ参戦となった。
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とはいえ、これらを言い訳にするつもりはない。直前にRouvyで走った今回のコースのタイムは67分で、再現度が正しければ当日は集団や本番パワーを考慮して65分ぐらい、あわよくば年代別入賞も狙えるのでは?と密かに考えていたのである ( ̄ー ̄)ニヤリ
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レース前日
今回は我が家のルーミーに2台積みしてパンさんと一緒に前日移動。東京から秋田まで片道600km弱。二人とも東北方面への長距離ドライブは初めてだったのでちょっとした冒険みたいでワクワク。
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ちなみに、パンさんとは何度も飲んでるのにチャリでご一緒させてもらうのは実は今回が初めて。Zwifterあるある(笑) 歳は一回りぐらい自分がオッサンだけど共通の趣味があれば年齢は関係ないね。一人だと退屈で眠くなる長距離ドライブもバカ話しながらだと楽しくてあっという間に時間が過ぎる。
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途中で運転を交代しながらひたすら北へ。トイレ休憩と昼食以外ほぼノンストップで走って8時間ぐらいで目的地の秋田県由利本荘市に到着した。運転手が二人いると楽だ。
参加受付
参加受付は矢島駅前の特設会場にて。本大会にあわせて地元のお祭りも催されていてアットホームな雰囲気だ。
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広々とした公園の中にテントを張ってキャンプ泊を楽しんでいる参加者達もいたりと他のヒルクライムレースイベントではなかなか見ることがない光景だった。
受付でもらった参加賞は秋田ならではの「あきたこまち」。スーパーで買うと高いのでこれは助かる。
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コース下見
東北、ましてや秋田というと東京よりもずっと涼しくて今の時期は快適だと思ってたけど、とんでもない。15時で35℃超えという猛暑日だった。当初は自転車を降ろして軽く試走するつもりだったが車での下見に切り替えることにした。
矢島カップは1stステージのタイムトライアル(8km)と2ndステージのヒルクライム(27km、標高差1,100m)から成る2 DAYレース。今回我々は2ndステージのみの参戦だ。
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Stravaセグメントによると平均勾配は4.2%。これだけを見ると初心者にも易しいイージーなコースに見えるが、これは罠である。途中2kmと1kmの長い下り区間があってこれらが平均値を下げる要因となっている。下り区間を除くとおそらく平均勾配は6%ぐらいだと思う。とは言っても、単調な登りではなく、12%超の激坂や平坦が頻繁に現れるバリエーションに富んだ階段状の登りだ。
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ゴールに向けてどんどん勾配がきつくなるタフなコースだが、終盤になると視界が開けて絶景が現れ癒される。レース本番は景色を堪能する余裕はないだろうけど・・・
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やはりコースの下見は大事。RouvyやYouTubeでイメトレはしていたものの、実際に走ってみないと勾配や路面の状態は分からないものである。頭文字Dで藤原拓海が原付で遠征先のコースを下見するシーンがあるが個人的にはあれが一番効率的だと思う。
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晩餐という名の第2の苦難
コースの下見を終え、本日の宿にチェックイン。ヒルクライムレースは朝早いので基本的には素泊まり。シャワーとベッドがあればそれで充分である。
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受付「矢島カップにご参加の方ですよね?早朝チェックアウトですと朝食バイキングは間に合いませんがいかがいたしましょうか?」
私「ん?不要です」
受付「本日のご夕食は本館レストランにてご用意しております」
私「は?頼んでないですけど」
受付「いえ、1泊2日、2食付プランでご予約を承っております」
私「ええ!?∑(゚Д゚)」
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私「た、たしかに・・・(*꒪꒫꒪)チーン」
予約確認メールを見直すと「しっかり2食付プラン」で予約してた・・・ orz 矢島カップエントリーと同時に慌てて宿を予約したのが裏目に出てしまったようで。夕食のキャンセルはできず無駄な出費をしてしまった。まぁ、自業自得である。
夕食はホテルの近くの一丸鮨(秋田県と岩手県で展開している回転寿司屋)へ。
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いや~ 絶品!美味!やはり日本海が近いからなのかな、どのネタも新鮮でうまかった。普段行っている100円回転寿司とは全然違ってた(比べるのは失礼かもしれないが)。
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ここで新たな苦難。うまい肴には酒がつきものなのだが明日はレース。翌日のパフォーマンスに影響するアルコールはご法度である。
パンさん「コースケさん、俺に気にせず飲んでもらっていですからね~( ¯▽¯ )ニヤニヤ」
私「うぐっ・・・」
パンさん「後悔したくないんで俺は飲みませんけど( ≖ᴗ≖)ニヤッ」
私「ま、負けたくねぇ・・・」
ええ。我慢した、我慢しましたよ!寿司も腹八分目で我慢した。
食後は近くの鶴舞温泉へ。なんと500円という良心的な価格で堪能できる温泉休養施設。自分好みのつるっとしたお湯で長距離運転の疲れが癒された。
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湯上りの宿までの帰路、ちょうど地元のお祭りの日だったようで西の空を見ると花火が。最高かよ。
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パンさん「風呂上りにラーメンどうっすか? ( ¯▽¯ )ニヤニヤ」
私「さっきビール我慢したから行かんよ ( ー`дー´)キリッ」
パンさん「朝食買い出しついでにナナチキも。コースケさんもどうっすか? (´^∀^`)ニタァ」
私「腹八分目!揚げ物も我慢する ( ー`дー´)キリッ」
宿に戻ると夕食のメニューが。キャンセルはできなかったので食べる権利はあったし、腹にも余裕はあったけど、さすがに我慢した。仕事でビジネスホテルに泊まるときは自販機でビールを買って部屋でちびちび飲むのが楽しみなんだがそれも我慢した。
う~ん・・・ 決戦前夜は誘惑が多い。でも、すべては明日の矢島カップのために!
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おとなしく部屋に戻ってゼッケンや装具類の準備をして就寝。レース前日はいつも興奮して眠れないのだが今回は珍しくばたんきゅ~(死語?)だった。
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レース当日:矢島カップ2nd Stage ヒルクライム
天気は晴れ。朝8時の時点で既に30℃近くあって厳しいレースになる予感。
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私はロード男子Dクラス(40代)、パンさんはロード男子Cクラス(30代)にエントリー。出走順はチャンピオンクラスがスタートした後、年代が高い順に4分おきにスタートするスタイル。これは乗鞍ヒルクライムと同じで公道の封鎖時間を最小限に抑えられるメリットがある反面、年代別クラス上位選手にとっては先行する年配選手の集団をかき分けながら前に出ていかなければならないというデメリットがある。また、いざ自分が先行スタートする立場となると、後ろから若者達に追われるというプレッシャーと戦うことになる。さすがに4分の差があればパンさんに追いつかれることはないと思うが、ここで抜かれると今後ずっといじられそうなので意地でも逃げ切ることとする。
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ロード男子Dクラス(40代)~第3の苦難
ロード男子Dクラスのスタート整列。関東からの参加者は少なく知り合いもいなくて完全にアウェイな状態。そのような中、今回お世話になった地元チーム「ストラバいいね」の村上さんが声をかけてくれたおかげで緊張することなくスタートに備えることができた。感謝!
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スタート直後のワチャワチャや落車に巻き込まれることを嫌って前の方に位置取り(4~5列目ぐらい)。毎度のことながら周りの選手たちが皆自分より速い人に見えてビビる。
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号砲が鳴り響き1時間超の長丁場のヒルクライムレースがスタート。
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最初の1kmはハイスピードな平坦区間。ここで先頭集団から千切れてしまうと登りで追いつくのは困難になってしまう。
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ちょっと踏んで一気に番手を上げる。
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最初の登りの前で先頭集団をとらえた。
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あれ・・・?あれれーーー!?勢いあまって先頭集団を追い越してしまい、イキって登りで先頭を牽くことに。一番やってはいけないことで愚の骨頂である。
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2分ぐらい牽いてあえなく集団に吸収される。ダサ・・・っ!
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その後はローテしながら坦々と回して登っていく。これがレースの醍醐味だよね。ヒルクライムとはいえ、ドラフティングの効果はあるし、そして何よりも前後に人がいると精神的な支えにもなる。
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スタートから6分ぐらいで前にスタートしたロード男子Eクラス(50代)の後方集団に追いつく。道幅が狭い区間での追い越しは危険を伴うが、ロード男子Dクラス(40代)の先頭集団の面々は慣れたもので皆で声を掛け合いながら隊列を乱すことなくパスしていった。
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レース序盤にして既に心拍数は190bpm超え。私の最大心拍数は203bpmだが、さすがにこれはオーバーペース。少しペースを緩めたら先頭集団からナチュラルに千切れた。
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狭い林道区間に入ると先行クラスの後方集団の渋滞にはまる。幸いなことにここで再び先頭集団に追いつくことができた。
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ちょくちょく現れる10%超えの坂。一人、また一人とふるい落とされていく・・・
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かと思えば平坦や緩い下り区間もあり、緩急が激しく難しいコースである。レースじゃなく一人で走るのなら最高に楽しく好きなタイプのコースだ。
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緩く下った後の登り返し。19%の激坂で前が詰まり減速。同時にインナー×ローに落として加速体制に入ったときのことだった。
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ガシャガシャ!!メキョメキョ!!
鈍い音とともにリアタイヤがロック。一瞬何が起きたのか分からず頭が真っ白になったが、低速だったのですぐに足を着いて道路脇の草むらに退避し落車は免れた。後続車を巻き込むことにならなかったことも不幸中の幸いであった。
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バイクから降りて機材を見て呆然となった・・・。無い!リアディレーラーが無い!
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どうやらインナー×ローに変速した瞬間、リアディレーラーがリアホイールのスポークに接触して巻き込まれてしまったようだ。KCNCのビッグプーリーは粉砕。リアディレーラー本体はディレーラーハンガーからポッキリ折れてスポークとフレーム(シートステー)の間に挟まる形になって駆動輪をロック。
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ああ、終わったな。レース復帰は不可、DNFを悟るのに時間はかからなかった。俺の矢島カップは開始14分で終了かぁ。ダセぇ。秋田まで何しに来たんだか。
スタートからメカトラによるリタイヤまでの動画はこちら↓
その後は気持ちを切り替えてコース脇で後ろから登ってくる選手達を応援。「パンクですか?」「落車ですか?」「大丈夫ですか?」と呼び掛けてくれる声が温かかった。
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倒れた自転車の横でスマホカメラを構えて写真を撮っている姿は選手の皆さんには奇妙に映ったことだろう(笑)
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しばらくするとロード男子Cクラス(30代)の先頭集団が来た。JETTジャージのパンさん、有言実行でちゃんと先頭集団に食らいついていた。「ファイト!俺の分まで頑張ってくれ」と思いを託して見送った。
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そういえばヒルクライムレースを外からこうやって眺めるのは初めてだったな。各々の表情、走り方を見るのは新鮮だったし、頑張って登っている姿はスピードや順位に関係なくかっこよく見えた。
すべての選手を見送った後はひたすら孤独な時間だった。強烈な日差しが照り付けるなか、「あとどれぐらいここで待てばよいのだろうか?」「回収車はいつ来てくれるのだろうか?」「SCULTURAは直るのだろうか?」と不安ばかりが頭をよぎった。
それから10分後ぐらいだっただろうか。大会オフィシャルサプライヤーのMAVICのサポートカーが上がってきた。
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MAVICスタッフ「大丈夫ですか?パンクですか?」
私「いえ、リア周りが終わりました」
MAVICスタッフ「あー・・・ これはフレームも逝ってますね」
私「そうなんです。回収車待ちますので先に行ってください」
MAVICスタッフ「身体大丈夫ですか?まだ走れますか?」
私「いや、だからもう機材終わってるのでDNFです・・・」
MAVICスタッフ「まだ走れるならこれ使ってください!」
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私「ええーーーっ!!?∑(゚Д゚;)」
MAVICスタッフ「クリートはシマノですか?」
私「あ、いえLookです・・・」
MAVICスタッフ「OK、すぐにペダル交換します」
MAVICスタッフ「SRAMのシフターはワンレバーでアップ・ダウンです」
私「あ、はい」
MAVICスタッフ「ドロッパーシートポストなのでシート高は走りながら調整してください」
私「すげー!!」
MAVICスタッフ「計測器も付け替えました。さぁ、頑張ってください」
まさかまさかのMAVICバイクでのレース続行。通常のヒルクライムレースではあり得ない待遇。SCULTURAはダメになってしまったけど、レースを完走するための一筋の希望が見えた。そのとき脳裏に浮かんだのは弱虫ペダルの最初のこのシーンだった。
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約15分のロスを経てMAVICバイクに乗り換え最後尾から再スタート。記録なんかどうでもいい。このレースを再び走れるということがただただ嬉しかった。
ド派手な往来ジャージとMAVICバイクの異色な組み合わせはインパクトがあったことだろう。沿道から「速い!まだ追いつけるよ!」とたくさん声援をいただき、先行する選手達を追い越すときに「えっ!?」と何度も驚かれた(笑)
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MAVICバイクのフレームはKhodaaBloomという日本ブランド。ホダカ株式会社という埼玉の会社のブランドだ(実は今回初めて知りました)。とてもニュートラルな味付けのバイクで全く違和感なく乗ることができた。今回のような緊急用のスペアバイクとして誰にでも乗れるようになっているのだろう。工具無しでワンタッチで高さを変えられるドロッパーシートポストも理にかなっている。
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ShimanoのDi2に慣れた身体にSRAMのワンレバーのシフターは慣れるまで時間がかかったが、慣れてしまえば効率的だと感じた。一方で、ギアはF: 50-34T、R: 11-26Tといういわゆる漢ギア仕様で激坂区間は厳しかった。まぁ、贅沢は言っちゃダメなんだけどね。
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苦しさと楽しさ、悔しさと嬉しさなど複雑な心境が入り乱れるなかでのヒルクライム。一度は諦めたレースだったけどMAVICスタッフの皆様のおかげで何とか完走させていただくことができた。
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リザルト
- タイム:1:26:15.67
- ロード男子D(40代):40位/124人
- 総合:149位/540人
目標タイムには程遠い結果だけどレースにタラレバは無いので言い訳はしない。機材トラブルは自分自身の整備不良が原因なのだから。
ちなみに最後尾スタートで391人抜き。100人抜きの小野田君もびっくりである(笑)
ゴール地点にて
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フィニッシュ後、まっさきにMAVICカーのところへ行ってお礼の挨拶を。最高のレースサポートありがとうございました!今度からホイールや装備品を買うときはMAVICにしなくちゃな・・・
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ちなみに走行不能になったSCULTURAはこのとおり。なんともシュールな絵面だ・・・ こいつの状態についてはまた別のブログ記事で。
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一時は回収車に乗せられてゴール地点に行くことすら叶わないのかと覚悟したけど、こうやって仲間達と登頂を喜び合うことができて良かった。
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ちなみにパンさんはロード男子Cクラス(30代)でなんと優勝!メカトラで止まっていたときに見送った後、先頭集団から飛び出して2位に3分の差をつけてぶっちぎったそーな。出来過ぎやろ~
表彰式
ホスピタリティの高さで評判の矢島カップだが、表彰式も他のヒルクライムレースとは一味違った。ここ数年COVID-19で表彰式の取り止めや簡素化が進んでいるレースが増えているなか、矢島町の体育館をフルに使って全員参加型で執り行うという昔ながらのスタイル。空調が効いた涼しい空間で座ってくつろぎながら参加できるのは猛暑日のレース後の選手達にとってはありがたい環境だった。
一緒に遠征してきたパンさんが表彰台のてっぺんに立つとは・・・ 毎日トレーニングを重ねてきた結果だね、おめでとう!
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最高峰のチャンピオンクラス、1stステージと2ndステージ総合表彰の副賞も豪華。何よりも矢島カップの代名詞である巨大な優勝カップの返納・授与のセレモニーは圧巻だった。昨今はなかなかお目にかかるシーンがなくなってしまったけど古き良き伝統として続けていってほしいものである。
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ストラバいいねBBQ
今回の遠征のもうひとつの目的は「ストラバいいね」のメンバーの皆さんとの交流。レース後のBBQに招待していただいた。花立牧場公園こどもの国のコテージを2棟貸し切って宿泊。矢島カップ後の恒例の行事だとか。レース後の後泊なんて最高ですな♪
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ストラバいいねの皆さんは矢島カップのチャンピオンクラスや全国各地のヒルクライムレースのトップレーサーばかり。いや~ そんな面々と飲みながら語り合えるなんて光栄です(^^
それにしても皆若い。村上さんと私以外は20代~30代。私がロードバイクを始めたのが35歳からなので「もっと早く始めとけばなぁ」とちょっぴり嫉妬。。。
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あたりが暗くなり酒が進んでくると、私の好物の日本酒を振舞ってくれた。なんと今回のレースの戦利品!若者達は日本酒があまり得意じゃないようだったけど、たいへん美味しくいただきました(๑´ڡ`๑)
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後で送られてきた酔っ払いの図。ひでー顔してるなw この後コップに入った酒をぶちまけるという粗相をしてしまったようだけど、薄っすらとしか記憶にござりませぬ。ゴメンナサイ。。。
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楽しい自転車談義を肴に旨い酒と肉を食す。時間を忘れて語り合い、夜が更けていく・・・
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ボーナスステージ~第4の苦難
サイクリストの朝は早い。遠征3日目、パンさん企画のボーナスステージがあった。5時に起床して有志メンバーによる早朝ラン。ストラバいいねの佐藤さん、パンさん、そして私が参加。
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爽やかな早朝ランを想像していたが甘かった。コースは昨日のレースで登った激坂を含むルート。フルマラソン経験者の二人は談笑しながら坦々と登っていくが、ラン初心者の自分にとってはVO2Max領域の高強度。勾配は8%程度であったが自転車で登る方がどんなに楽か・・・・
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折り返した後の急勾配の下りはもっと地獄。最初はハイペースでトントン進むので楽しかったが、あっという間に膝と足首にダメージが蓄積して走行不能に。
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たった10kmのコースだったのに完走できず最後は歩いてしまった。朝からきつい思いをしたけど、登りと下りで使う筋肉の違いやテクニックを学ぶことができて良いラントレになった。二人に感謝である。
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おわりに
2泊3日で遠征した今回の矢島カップ。レース前からいろいろあって辛い思いをしたけど、総じて参加して良かったと思っています。町をあげてのホスピタリティあふれる大会運営はとてもすばらしく、地域の方々の温かい声援も力になりました。個人的にはレース中に手厚いサポートをしてくださったMAVICのスタッフの方々には本当に感謝しています。あのサポートがなければ、今回の遠征は本当に辛い思い出になっていたことでしょう。
そして、関東からの遠征組2人を温かく歓迎してくださった「ストラバいいね」の皆さん、最高のおもてなしをありがとうございました。東京に来ることがありましたら接待させていただきます!チャリでは力不足なので酒と肴の方で・・・(笑)
最後に、今回の遠征に誘ってくれたパンさん、たくさんの出会いと経験を得ることができた夏の思い出をありがとうございました。
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レースに関しては不完全燃焼だったので、来年必ずリベンジに来ます。もちろんロード男子Dクラス(40代)入賞狙いで!
番外編
矢島カップの翌週、自宅近くの行きつけの焼き鳥屋に行ったら、隣に座っていた常連さんが由利本荘市、しかも矢島町出身の方だったというミラクル! 最近不運続きだったけど、これを機に良いことがあるといいな。
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