富士ヒルと同じFUNRiDE主催の富士チャレンジ200(通称富士チャレ)に初参加しました。富士チャレは、モータースポーツの聖地富士スピードウェイの本コースを使った自転車の耐久レース。1周約4,563mのコースを44周(約200km)し、そのタイムを競うという過酷なレースです。
自転車のレースというと、これまで比較的短い距離のヒルクライムレースとシクロクロスレースを少々。こんなロングディスタンスのレースは初めてで、普段の練習でも100kmを超えるライドは稀。ちなみに、これまでの1日の最長記録は130kmです。そんな私が「ちょっと違うジャンルのレースにもチャレンジしてみるかな~」と軽い気持ちでエントリーしたわけですが、まぁ、たいへんなことになってしまいました(笑)
レース当日までの準備
今回エントリーしたのは「200km ソロ」という最上級クラス。富士ヒルと同様に完走タイムによってゴールド、シルバー、ブロンズの称号が与えられます。富士ヒルはシルバーを獲得しているので今回の富士チャレでもシルバーが目標です!
200kmを走り切るために補給食を物色。併せてレース用にタイヤも新調しました。
あと、長丁場のレースになることからサイコンのバッテリー切れが心配。重量増にはなるけどモバイルバッテリーを積載していくことにしました。バッテリー残量を気にしながら走るのは精神衛生上よろしくないですからね。
万全の体調でレースに臨むためにレース当日までの2日間は自転車通勤とトレーニングを控えて完全にレスト。
レース当日
昨年の富士チャレは雨で途中で中止になったそうですが、今年は天気に恵まれて晴れ!というか、この時期としては珍しいぐらい暑い夏日で、朝から既に30℃超え。
富士スピードウェイ到着
やってきました!富士スピードウェイ。最後に来たのは2年前のRCS第5戦。本コースを自分で走るのは十数年ぶり。(ZX-6RR、CB400SF、レガシーB4で走行)
今回は耐久レースということで、各自予めピットが割り当てられていました。レースイベントだと当たり前のことなんですが、富士スピードウェイは「ピット=高額な使用料」というイメージがあり、実はピットを使用したのは今回が初めてでした。
出走準備
ピットの空きスペースに入れてもらって出走準備。周りは知らない人ばかり。こういうときボッチ参加は辛いです・・・。そんな中、レジェンドライダーの奈良選手とGT-Roller Training Camp仲間のカキハラさんが声をかけてくれました。感謝×2です。
コース試走
オートバイで走り慣れたコースとはいえ、自転車で走るのは未知の体験。一応、YouTubeの車載動画でイメトレはしっかりやってきたけど、実際に走ってみないと1コーナーから先の下りのスピード感や、ダンロップコーナーからの上りのきつさ、名物の長いホームストレートの感覚は分からないですからね。でも走り過ぎは禁物。余計な体力を使わないために試走は2周で打ち止めにしました。
レース本番
10時15分。号砲とともにソロ200km、ソロ100km、チーム200km、チーム100kmクラスが一斉にスタート。かなり早い段階から整列していたので前の方の集団に混ざって好スタートを切れた。1コーナーにはとんでもない数の自転車が一斉になだれ込む。
1周目は先導車がつき、2周目から本格的にスタートというローリングスタート形式なんだけど、1周目から間近で複数台が絡む落車が発生。恐ろしや、恐ろしや・・・
序盤は快調に飛ばすも、90km地点で暗雲が (~100km)
序盤は第2集団あたりで37~38km/hアベレージで快調に走る。
「このままいけばシルバー余裕かな?」なんて考えてたけど、90km地点あたりから雲行きが怪しくなってきた。
回復したときには時遅しで、集団に追いつけるはずもなく、しばらく単独走行。当然速度は上がらず体力ばかりが削られる。それに加えて30℃を超えるこの暑さ。100kmまではなんとか耐えたけど、一気に疲労感に襲われピットイン。いわゆる「脚が売り切れた」ってやつだ。
100kmからが地獄の始まり(100km~120km)
ピットで5分程休んでリスタート。当初はシルバー狙いで200kmをピットイン無しの無補給で走り切る予定だったが、この時点でそれは不可能だと悟った。多少は回復したものの、ラップ平均速度は33km/h以下まで低下。小さな集団に混ぜてもらいながら走るものの、じりじりと離され千切れてしまうの繰り返し。
結局、大半の区間は単独走行をすることになり、スピードは上がらない、体力はどんどん削られるという悪循環に陥ってしまった。暑さと疲労で集中力を失い120km地点で再度ピットイン。
未体験ゾーンに突入(120km~150km)
ピットでしっかりと水分と補給食を獲ってリスタート。ロングライド経験がないため、ここからは未知の領域。もうタイムへのこだわりは捨て、完走するための走りに切り替えることにした。
ホームストレートではどんどん抜かれ、得意なはずの上りもインナーギアを使って脚をいたわりながら走る始末。さらに昔偏平足によってマラソンで傷めた足の痛みが再発し、 ラップ平均速度は28km/hまで低下。
この時間帯から100kmクラスの人達が続々とゴールし、コース上の自転車が一気に減る。 一緒に走れる集団も減り、ひたすら一人旅が続く。それが精神をむしばんでいき、リタイヤという文字が何度も頭をよぎった。
そんなとき、6時間ペースの大集団が後ろから現れ、それに乗っかることにした。やはり集団に入るとペースが自然と上がる。
しかし、身体へのダメージが消えるわけではなく、140km地点あたりで今度は右腿が攣って集団から千切れた。回復を待って追走を試みるも追いつけるはずもなく、再び一人旅。情けないと思いながら150km地点で3回目のピットイン。
ゾンビ走法でゴールを目指す(150km~フィニッシュ)
これまで3回のピットインで既に20分近くのタイムロス。ソロ200kmのトップ集団は続々とフィニッシュし、だんだんコース上が寂しくなってきた。例のごとく一人旅が続く。
途中で再度6時間ペースの集団に混ぜてもらい5周ぐらい引っ張ってもらったが、またもや右腿が攣って集団から離脱。もう心身ともに限界。ここから先は気合と根性の世界。ただただ無心になり、ゾンビのようにペダルを回し続けた。
スタートから6時間以上経過し、ついにフィニッシュラインを通過。
レースリザルト
リザルトはソロ200km男子クラス、6:08:35.847で、49位/270人(18%)で目標のシルバー(上位6〜15%)には届かずブロンズでした。富士ヒルでシルバー獲れたから富士チャレでも・・・と軽く思ってたけど現実は厳しかったです。
なお、”タラレバ”を言うと、もし100kmソロにエントリーしていれば、2時間42分フィニッシュでシルバーの上位でした。まぁ、言うだけ虚しいものですがね・・・(T_T)
反省点
今回のレースの結果は下図のラップ毎の平均速度の推移が物語っています。特に90km以降のペースの落ち込みがひどいです。
- スタミナ不足とロングライドの経験不足
- 暑さへの耐性の無さ
- ペース配分が下手過ぎ
- 全体の7割ぐらいは一人旅だった
- すぐにピットインやリタイヤを考えてしまう精神面の弱さ
- 偏平足対策が必要
耐久レースにはヒルクライムレースとはまた異なるスキルが必要なことがよく分かりました。かなり悔しい結果なので課題を克服しないと・・・
番外編
200km走り切り、全身がガタガタ。レース中に補給したとはいえ、空腹感も半端ない。こんな状態で中央道の渋滞走行に耐えられるはずもなく、談合坂SAで一服。
とにかく疲れた。。。 こんなにたくさん運動したのは初めて。しばらく自転車乗りたくないなぁ~
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