SCULTURAに乗り換えてちょっとスランプ気味。上れなくなってしまったんですよね。特に10%を超えるきつい坂が。原因はおそらくノーマルクランク(53-39T)を回す脚力がないこと。
まぁ、コンパクトクランク(50-34T)に戻せば解決できるのだろうけど、せっかくの機会なので脚力とペダリングスキルを強化してこの試練を乗り越えていこうと思います。
バロックギアについて
そこで目を付けたのがスミスのバロックギア。ヒルクライマーにはお馴染みのペダリング時にクランク角度によってギヤ倍数が変化する非円形チェーンリングです。ネット上のレビューを見ると「楽に坂を上れるようになった」「ケイデンスが上がった」など高評価が目立つ製品です。
様々な製品ラインアップがあるなかで選んだのは39T P-1というちょっとマニアックなもの。(※現在はラインアップ落ちしている模様で、ヤフオクで入手) 普通の人はコンパクトクランク用に34Tか36Tを選ぶのですが、ノーマルクランクを活かすために敢えて39Tの非円形チェーンリングを選びました。
公式サイトによる39T-P1の説明は以下のとおり。
「バロックギヤ:39T-P1」は、踏み込み位相において仮想最大歯数41.2T 、上下死点において仮想最小歯数37.7T と特殊な歯数変化を発生させる形状をしています。この「P1」ギヤ形状はヒルクライム時の70rpm程からインナースプリント時の150rpmまでの広い領域のケイデンスに対応すべく開発されました。
「Baroque-Gear」39TP1 90°について
十分なペダル踏力が発揮できる踏み込み位相においては真円42Tと比べてほぼ変わらない41.2Tのペダル踏力でプラス加速度を稼ぎ出し、殆ど踏力を発揮できない上下死点においては、真円42Tと比べて-4.3Tぶんも負荷を軽減させることで素早くデッドゾーンを通過させマイナス加速度の発生時間を短縮させることが可能になります。
勘の良い方はお気づきかもしれませんが、このギアの選択は決して楽になるためのものではなく、より効率的にパワーを絞り出すための、言わば諸刃の剣なんです。
スタンダードな34Tの±2、±3モデルであれば問題なく踏んでいけるだろうし、楽に回せるようになると思います。でも、真円の39Tでヒィーヒィー言ってる状態で一時的とは言え仮想最大歯数41.2Tを踏むのはチャレンジです。”上下死点で負荷を軽減させる” とありますが、裏を返せばそれだけケイデンスが強制的に上がって休む間もなく踏み続けなければならないということです。
バロックギア取り付け
それではバロックギアを取り付けていきます。今回はクランクやBB周りの清掃も兼ねるのでクランクを取り外して作業しています。公式動画によるとクランクを取り外さなくても簡単に交換できるようですので、通常はそちらを参考にしてください。
チェーンを内側に落としてクランクを引っこ抜きます。
抜き取ったクランクからインナーギアを取り外します。
裏表を間違えないようにバロックギアを取り付けます。固定ボルトは元々ついていたものでOKです。
同じ39Tの真円リングと重ねるとこのとおり。
クランクとチェーンを組みつけて作業完了。特にチェーンやフロントディレーラーの調整は一切不要でした。実は、その辺の煩わしさを避けるためにノーマルクランクベースのバロックギアを選んだという裏事情もあります。
さて、この秘密兵器の投入が吉と出るか凶と出るか。走り込んでいきながら追々レビューしていきます。
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