前の記事では、ヘッドパーツおよび専用ステムアダプターの重量について解説しました。今回はハンドルセッティングへの影響について見ていきましょう。
ハンドル位置への影響について
まずはヘッドパーツの厚みによるハンドル位置への影響について。できるだけハンドル位置を下げることがトレンドになってますので、この点はとても気になることかと。
左がヘッドパーツ装着後。右が装着前。結論から言うと、天馬号の場合は影響は軽微でした。
ヘッドパーツをつける際は純正のブッシュとハンドルクランプは不要なので、単純に純正ヘッドにヘッドパーツの厚さを足した分がステムの最低取り付け位置になります。
ヘッドパーツの上側17mm+下側13mm=30mmなので、
純正ヘッド(ブッシュ4.0mm×2=8.0mm)に対して30mm-8.0mm=22mm程高くなります。
しかしながら、ほとんどの場合、ハンドルクランプを噛ませてその上にステムを装着していると思うので、ハンドルクランプ分(チャベス約12mm)を加味するとその差は22mm-12mm=10mm程度となります。
さらに、天馬号はビッちゃんのニードルベアリング(4.5mm×2=9.0mm)をつけていたので、
ハンドリングへの影響について
下側のヘッドパーツの厚さが13mmあるので、ストライダーオリジナル車体に付属しているスペーサーをヘッドの下側に噛ませることとほぼ同等となります。つまり、キャスター角が大きくなり、理論上は直進安定性は向上するものの、曲がりにくくなるということになります。
フォークオフセッターを使用して意図的にキャスター角を大きくしている場合、さらに大きくなるので、ハンドリングへの影響はより大きくなると思われます。
一方で、このパーツをつけることで、ステアリングの動きがスムーズになり、セルフステアが効きやすくなります(=自然に曲がるようになる)。乗り方によっては、キャスター角の変化を打ち消すぐらいのメリットがあるかもしれませんが、こればかり乗り手によってくるのでなんとも言えません。
伝わるかな?ステアリングのスムーズさはこんな感じ。当然ガタツキもゼロ。あまりにも抵抗がないのでスタンドにかける際、少しでも角度がついているとハンドルが切れてしまってなかなかまっすぐ止まってくれません(^^;) それだけよくできてるパーツということです。
ただ、個人的には、セルフステアが効きすぎるのは好みじゃないので(切れ込む、ふらつくため)、もう少し硬いグリスを入れるなどして対応しようかと考えています。
長くなりましたが次回ラスト。天馬の実走結果も踏まえた最終的なレビューをしていきます。
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